皆様これはこれはごきげんよう。
誰しも、あの時こうすれば、もっとこうだったのにな。とか、なんであの時こうしちゃったんだろう。もしあの時違う行動をしていたらこんな結果にならなかったかも。とか、後悔したことは少なからずあると思います。
それにしても人はなんで後悔するのでしょうね。んっ?そもそも後悔って一体?
今回はちょっと変わったお話を。
①ある方からこんな話を聞かせていただきました。
私のおばあちゃんは三浦の実家で一緒に住んでいて。もう89歳だし、外に出かけるにはちょっとねっていう状態で。そのおばあちゃん12月頃から突然、
「姉妹(長女と三女)に会いたい」って言うようになったの。
「暖かくなったら、行きましょうね」って、言ってはみたものの、私も家族も、実際に行くのは、茨城の水戸市だし遠すぎて難しいんじゃない?という思いで。
しかもお姉さん(長女)は水戸市で老人ホームに入ってるし、こんな時期だから面会自体もさせてもらえる状態じゃないしねってそんな話をしてた矢先・・・
今年の1月に入ったころ、妹(三女)さんの娘さんから
「お母さん(三女)が急に亡くなっちゃったの。亡くなる前頃からお母さんはずっと「三浦のお姉さんに会いたい」ってずっと言ってたんだけど、お母さんには「体調がよくなったら行こうね。遠くまで車に乗っていられるようになったら行こうね。」って言ってたんだよね。」そんな連絡を貰ったの。
そんなこと言われたもんだから、私「えーっ?!」ってなっちゃたの。「また今度」のつもりが、取り返しのつかないことになっちゃったの?
しかもさらに後から知ったことなんだけど、同じころ、施設にいる長女も「三浦の次女に会いたい」って言い出していたんですって。
一体どうするべきなのかしらって悩んでしまいますよね。
後になって考えてみれば三人とも、お互いに直感的に今の状況を感じあって、引き寄せあっていたんですよね。周りの人間には感じることのできない何かを感じて。もしこうなることがわかっていたなら、なんとか無理をしてでも、外出して会わせることもできたのかな。あの時のおばあちゃんの願いをかなえてあげていたなら。なんてことも思ってしまうそうです。
皆さんはこの話を聞いてどう感じましたか?
「あの時こうしていたら」って後悔してしまうこともあるのかもしれませんね。
そしてもう一つ。
②今年に入ってすぐの別の方のお話
ある方のおばさんが入居されました。かなりの高齢ということもあり退院時の状態がものすごく悪く、入居されてすぐに看取りの体制に。
千葉に住む甥っ子のある方がキーパーソン。ある日その甥っ子は言いました。
「自分の親が亡くなるときに、仕事が忙しくて看取ることができなかったんです。あの時の後悔が、頭から離れなくて。今となっては定年で仕事も引退してるし、今度こそそんなことにならないようにしたいんです」ってね。
それからというもの、看取り体制が始まってから、千葉の自分の家ではなく、施設の近所にある、入居者(おばさん)の家に泊まり込んで、毎日毎日午前午後の2回、面会に来ていました。
そりゃもう熱心なもので。あっきーらもただただ感心するばかりで。そんなある日、入居してから10日目に亡くなりました。病院を退院して入居、入居翌日には嚥下のリスクが高すぎるから、絶飲食のDr指示、同時に看取りの体制に。結果は必然の流れだったのかもしれませんが、あっという間と言えばあっという間ですよね。体調の急激な変化が見られ、その時点でオンコール、そして家族に連絡するも、その日に限って、「今、千葉にいるからすぐにはいけない、時間がかかる」とのことで、看取りには間に合わず。
人生って本当に皮肉なもので、すれ違いの連続なんだなって思います。あの時こうしていればって考えだしたら後悔になるのかもしれません。
ただどうでしょう
どちらの場合でも、やれることを家族のみんながやった、そのうえで出した判断がこの結果になった。そうなんです。結果がこうなったってだけのこと。頑張った、やり切ったって言える行動の結果は、後悔になるのでしょうか?
むしろ
どうなろうとも後悔にはならないのではないでしょうか。
後悔ってね、やり残しや、やり足りなさ、はたまた自分を甘やかしていたことを、取り返しのつかないことになってから気づく、そんな時だけ「後悔」は生まれるのではないでしょうか。
いつも後悔してばかりで、と話す方にはこうお伝えしたい、
「後悔するのは、自分の選択が間違っていたからじゃない。自分が選択したことに全力を尽くしていなかったからだ」
そしてまた、後悔してばかりで、と話す方にこうもお伝えしたい、
「あなたのそれは本当に後悔ですか?自分の悲しみに後悔という言葉を当てはめて納得しようとしていませんか?」
介護の業務上でも後悔する思いというのは、たくさん出てくるかもしれません。介護サービスとは言っても、人の命に直接かかわる部分もあるのですから、自分の選択が間違っていたと後悔するかもしれません。
そんな時大切になるのが、会社のマニュアル、ルール、ケアプランです。これらをよく理解し、忠実に実践していくことで、独自の責任を問われることは一切なくなります。そのうえで全力を尽くすことができれば、後悔と思っていたものは、後悔ではなくなります。失敗と思える結果だとしても、そこまでやり遂げた達成感の方が大きくなってきたら、立派なものですね。
後悔した時にはこれらの言葉を思い出してもらいたいなぁ、そう思う今日この頃のあっきーらでした。
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